アメリカで結婚式
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アメリカの協会で結婚式をあげたいと思う日本人が沢山います。アメリカのキリスト協会は数百の宗派があり、イギリス系の宗派は非常に厳しくて、他宗教の結婚式は一切受け付けてくれません。
新教系は比較的緩いので信者でなくても結婚式をあげることができます。ただし、結婚相手の一方が信者の場合、協会では結婚式をあげてくれません。
アメリカで結婚式をする場合、ニューヨークなどの大都会では日本人が運営する専門の世話会社がいくつか存在します。費用もそれほど高くないので、このような会社に相談するのが最も簡単で安心です。
私たちの長男夫婦が結婚するとき、たまたま私ら夫婦がアメリカに在住していたこともあり、アメリカでの結婚式をすることとなりました。
当時、私たちは世話会社があることに気付かず、教会探しやすべてのことを全部自分達でやりました。アメリカの習慣に関して特別な知識もなく言葉も不自由な状態でこれらのことをやるのは結構大変でしたが、結果的には非常に印象深い結婚式をしてやることができ、大変よかったと思っております。
アメリカで結婚するためには、州によってルールは異なるようですが、ニュージャージジー州の場合、基本的には両人がタウンシップの役所(日本の市役所)に出頭し結婚のライセンスを取得しておかなければなりません。
通常これには3日掛かります。ここでは生年月日、現住所、本人たちの以前の結婚暦、出生地、父母の氏名(母親の結婚前の名字も)などを確認されます。
パスポートや自動車免許証などが必要です。また、書類作成に当たっては、当人たちの他、立会人(ウイットネス)は申請事項が真実であることを証明するために右手を上げて宣誓するよう要求されます。
日本からやってきて結婚する場合、3日間もかけてライセンスを取得するのは大変です。長男の場合も大変忙しいときでこれはとても出来ない相談でした。結局教会の牧師に依頼し日数短縮の方法を調べたところ裁判所に行き判事の了解を取れば即日ライセンスが取得できることが判りました。
結婚式の前の日に判事と会い、事情を説明して日数短縮の許可をいただき、その足でタウンシップまで行き無事ライセンスを取得できました。
結婚式自体は日本に較べれば非常に簡単ですが、ここでは西洋式の結婚式の原点を見ることができます。私は牧師と相談して花屋、写真屋を予約し準備していただきました。また、当日には3名でのコーラスをやっていただきました。
花屋や写真屋は請求書がでるので問題はありませんが、コーラスや教会へのお礼、牧師へのお礼などは全く見当がつかず結局、ざっくばらんなところを牧師にきいて金額を決定しました。
田舎の教会では教会は牧師に対してのフィーなどというものは存在しないとのことでしたが、気持ちよく結婚式を取り進めてもらえるよう事前に金額を提示しておきました。
結婚式の写真やいろいろな記録をファイルにしたものを英語ではMemorabilitiesと言います。これの準備も牧師にお願いしました。結婚式のとき牧師が聖書の中から印象的な話をしてくれました。この話も紙に書いてもらいメモラビリティのファイルにいれていただきました。また、記念の一つとしてこちらで準備した色紙に牧師からの言葉とサインをいただきました。
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アメリカのお葬式
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私は幸運にも葬式に呼ばれたことはそれほどありません。お通夜にも一度だけいった経験がありますが、日本との違いや同じ点をいくつか発見しました。
お通夜は、アメリカ人は「ビュー(view)」といって亡くなった本人にきれいに化粧をしてやり棺桶に入れ、弔問に来た人たちに死顔を見せます。
通常、家族にお悔やみをいった後、30分位集まった人たちと静かに話しをし、適当なタイミングをみて、家族に挨拶して帰ります。特に香典のような習慣はありませんが、お悔やみカードを持参する人が1ー2割程度おります。通常はそれほど正装という必要もないですしカードも必要ないでしょう。非常に簡単です。お返しも何もありません。
お葬式会場は、映画などによくでてくるような全て座席付きテーブルがあって、そこに数名が並んで座ります。神父さんのお話やいろいろお祈りのようなものが済むと、神父さんが各テーブルに備え付けの分厚い本を手にとるようにいいます。
それは、四、五百ページほどもある分厚い本ですが、中身はいろいろな賛美歌が楽譜と歌詞つきで書かれています。
神父さんが何ページを見るようにというので、そのページを見ながら全員で賛美歌を歌うわけです。初めは、到底歌える筈ないよなあなんて思いながら、歌詞を見ると、実は日本人でも結構馴染みのある歌ばかりでホッとした記憶があります。
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アメリカで旅行地図
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道路地図専用の表現で「トラベルティック(travel-tik)」というものがあります。どの路線からどの路線に入ればよいかなどを詳しく説明した資料です。
ナイアガラに行くような大きな旅をする場合、AAAに依頼してこのトラベルティックを作成してもらうと安心です。大体の予定時間やどの路線を通ればよいかなど多くの情報が詰め込まれています。
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TV放送
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アメリカでのテレビ放送は、日本と同様の普通のアンテナで受信できる一般放送と信号がケーブルで供給されるケーブルテレビ放送とがあります。一般放送は日本同様12チャンネル位しかありませんが、ケーブル放送はケーブル局にもよりますが普通でも150チャンネル位まであります。
スポーツ、宗教、ニュース、科学、映画などの専用チャンネルが多数あり、どれを見てよいのか迷う位です。日本の様に新聞にテレビ番組が載ることもありませんので、毎週スーパーストアなどから週間番組表を購入してくる必要があります。これは一冊の本になっていて1ドル位で手に入ります。
アメリカには世界中の全ての民族が住んでいて使われる言葉も千差万別です。また、次々と移民が入ってくるため英語を話せない人達もたくさんいます。
このため、ニュースや映画、一般番組などの英語の放送に対して、別の言葉での字幕を出して楽しむことができるようになっています。これをキャプション放送といいますが、字幕は英語、スペイン語、韓国語などが選べるようになっています。残念ながら日本語の字幕は用意されておりません。
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アメリカのジョーク
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突然ですが、ここでちょっと一息入れます。アメリカ人が言うジョークのひとつです。
古いアイルランドの諺があるんだ、古いイタリアの諺に耳を貸すなってね。
There's an old Irish saying. Never listen to old Italian sayings.
アメリカは他民族国家なので、複数の言葉を話せる人たちがたくさんいます。二つならバイリンギスト、3つ以上ならマルチリンギストといいます。では一つの言葉しか話さない人は何でしょうか。
答えは、アメリカンです。英語しか話せない、スペイン語しか話せない、中国語しか話せないというような皮肉の表現です。
アトランティックシティにとても大きな女性(ヒュージレディ)がいました。でも、不思議はありません。彼女の名前はエレファンティーナといいます。
私の妻がフィラデルフィアのロダン博物館で、トイレに行くために係の人に、Where is a rest room? と聞いてトイレにゆきました。係の人は日本人の友人がいるとのことで簡単な日本語を話すことが出来るらしく、妻がトイレから出てくるのを待って、突然妻に Where are you from? と聞きました。妻は思わず I came from the rest room. と答えてしまいそうになりましたが、やっとのことでそれを言わずに済みました。
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アメリカのファイル
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アメリカのファイルは3穴式です。日本人には使いにくいですが、それなりの味があります。
私と付き合いのあるアメリカ人の話では、アメリカ人自身も子供の頃からアメリカ3穴ファイルにはうんざりしていて、日本式のパイプファイルが大好きだとのことでした。しかし、不思議なことに誰もこれを変えようとしないのが不思議です。
ホッチキスもありますが、大きいです。ホッチキスという英語(hotchkiss)はあるにはあるのですが、一般には全く使われない言葉で女子事務員などは聞いても通じませんでした。ホッチキスのことは「stapler」とか「stapling machine」といいます。ホッチキスの針は「staple」です。
アメリカのホッチキスは頑丈なんだけど、日本式の小さいホッチキスから見ると大きすぎてファイルがすぐ厚くなり過ぎて困ります。
アメリカでは、当たり前だけど、日本式のA4型等の紙は使用されません。アメリカ固有の大きさの紙が使用されます。横幅が少し広くて縦幅がちょっと短く、より正方形に近いサイズで、私はこのアメリカ式用紙をけっこう気に入っています。
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長野オリンピック中継
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私がアメリカに滞在中に長野オリンピックがありました。こちらでは放送権の関係で全てのオリンピック放送はCBS局でしか見られませんでした。
英語での放映でしたが日本選手の活躍を毎日楽しみに見ました。こんな中で一つのエピソードを体験しました。私の会社では勿論アメリカ人が働いているわけですが、男子スケート5000mで清水選手が優勝した時、こちらの放送では彼の生い立ちについて涙ぐましい素晴らしい放映がなされ私たち夫婦も感動して見ました。(1998年2月9日)
次の日、私の部下のエリックが言いました。昨日この放送を夫婦で見ていたのだが、彼の奥さんが、清水選手の物語に感動して、ほほ一杯に涙を流していたと言うのです。
彼はお前な日本人じゃないんだからそんなに感動しなくてもいいんじゃないか等の会話をしたそうです。アメリカ人も感動的なことには人種の壁をこえて感動するのだなあとこちらもしみじみ感じました。
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アメリカで日本の新聞を取る
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アメリカで日本の新聞を読む場合、OSCや読売、朝日で取り扱いしています。ただ、どしても日本の新聞会社に頼らざるをえませんが、通常配達非常に遅いので困ります。
私はNJ州で読売新聞を取っておりましたが、3日分位をまとめて配達されたため結構いらいらしました。遅配の原因は新聞社がコストダウンのためまとめ発送しているのか、郵便局が駄目でまとめて配達しているのか、真の理由はよく分かりませんでした。
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天気予報の見方
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アメリカは巨大な国ですが、天気予報は比較的大雑把です。TVの天気予報では、西海岸、中央部、東海岸というくらいの予報図が放映されます。
日本でいう日本海側、内陸部、太平洋側みたいな感じで、それぞれの天気予報図は大雑把ですが、結構当たります。
天気予報での風速は、〔M/H(マイル/時)〕で表示されます。音頭は日本のような摂氏(度C)ではなく、華氏(度F)での表示です。零度Cは32度Fで、38度Cが100度Fです。
〔華氏(度F)〕=(9/5)*〔摂氏(度C)〕+32
〔摂氏(度C)〕=(5/9)*〔華氏(度F)ー32〕
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