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偉大な国アメリカ

〔アメリカ転勤〕


 最近では、勤めている会社から突然アメリカへの転勤を命じられるなんてことも珍しくない時代となりました。

 これが他人のことだと何ということも無いのですが、いざ自分がその立場になったら結構プレッシャーが掛かります。

 このページでは、突然、そんな話になったらどうしようという場面を考えてみました。

 日本での準備は時間が無いから大変ではあるのですが、言葉の問題とかないので、大変でも何とかなります。問題は、アメリカへの移動やアメリカでの家探しということになります。


あの場所どこ 〔アメリカ転勤〕ではどんなことが起こるのかを考えます。
日本での準備  アメリカへ転勤して最初に問題になるのは家をどうするかですが、その前に、日本からどうしても持ってゆかなくては困るものがあります。こういうことは、簡単なようで結構大事なんです。

 秋葉原などへ出かけて、電圧変換用の電源トランスを購入しましょう。電源トランスは小さいものと大きいものの2種類が必要です。日本では通常AC100ボルトですが、アメリカではAC115ボルトとなっています。そのため、日本からお気に入りの電化製品を輸送しても、そのままでは使えない場合があります。必要な電源トランスの仕様は、AC115VをAC100Vに変換するタイプです。

 小さいトランスは、卓上コンピュータ用(電卓)やカセットラジオ用、電気髭剃り機用などに必要です。また、大きなトランスは、電気炊飯器用と掃除機用に必要となります。アメリカで掃除機を購入すればもちろん問題はありませんが、電気炊飯器はアメリカでは売っていませんから、必然的に日本から持ち込むことになります。

 私の経験では、これらの内、電卓やカセットラジオ、髭剃り機などは、電源トランス無しで、そのまま接続しても特に問題は起こりませんでした。家電機器が燃えだすようなことは起こりませんでした。特に電化製品の寿命が縮んだということもないです。しかし、電気炊飯器だけは、トランスなしでは絶対にうまくゆきません。実際上、トランスなしでコンセントに差し込んでも、電気釜が壊れてしまうことはありませんが、肝心なご飯が美味しく炊けないのです。電気炊飯器はハイテク技術が結集されていて、AC100Vで調整されているために、これだけはどうにもなりません。

家の探し方  アメリカへ転勤しての家探しは大変重要な問題です。転勤当初は言葉の壁もあり、習慣を全く知らない世界で、いきなり車を購入し、家を探すというのは大変なストレスがかかります。家探しで最も重要なことはなんでしょうか。勿論、住み易い家を探すことですが、日本人が留意しなくてはいけない点は次の様なことだと考えられます。

 通勤しやすいことが先ず重要です。家から勤務先までの通勤時間は30分以内を一つの目安とするとよいです。これ以上遠いといくら車の国アメリカといっても毎日の通勤が大変です。

 基本的にアメリカは危険が一杯の国です。従って、治安面には特に注意しましょう。先ず、その地区そのものが全般に安全な地域かどうか事前に先輩に聞くことが必要です。また、その地区にどんな人達が住んでいるかも見る必要があります。余り、貧しそうな人達が多い地区はお薦めできません。

 アメリカの団地は大きな道路から少し入ったところに出来ています。外部から見知らぬ人が入ってくると、どの家からも丸見え的感じに家が配置されている場合が多いのです。多分これは、こうして不測の侵入者をシャットアウトしようとする設計なのだと考えられます。(サカサナ地区の地図例を示す。)

 次に大切なことは、将来利用する主要な道路(地方道、高速道等)に対しての位置があまり離れないところがよいです。買い物に行くのに結構時間の節約になるからです。また、近くに最低限食料品を購入できるショッピングセンターがあることを確認しておくことも必要です。大きなモールが近くにあれば最高でしょう。

 日本の感覚では、近くに鉄道の駅があると便利そうですが、アメリカでは車と飛行機が主体で鉄道を利用するのは一般に低所得層の人が多く、この様な人達が車を所有出来ず電車を利用することが多いのです。余り駅に近いと犯罪に会う確率が高くなると言われています。少なくとも歩いて駅に行ける範囲は避けた方が安心です。

 低い土地の地下室は危険です。ハリケーンが来たりすると、アメリカでは停電は頻繁に発生します。こんな時、低い土地では地下室に浸水し、ポンプが効かなくなれば地下室は水浸しとなってしまうのです。排水作業を申し込んでも300番目などと言われてしまうので出来るだけ位置的に高い土地の家が安全です。地下室がなければ問題ありませんがアメリカの家には大抵地下室があります。家の前に池や湖があるような土地の場合、池の水位と地下室の位置関係をよくみておく必要があります。そうでないとハリケーンなどで停電してポンプが起動できないようなとき、確実に水浸しになると考えてください。

家の契約  不動産屋を指定する。そして家を見て、契約する。

 備え付けの家具や道具は、一度触ってしまうとたとえ最初から不具合があっても借家人の責任で修理したりしないといけなくなります。私の経験では大家さんと不動産屋と立合いで家の下見をしたのですが、その時点では風呂場の洗面所が漏れていることに気がつきませんでした。実際に入居後、すぐ漏れることが分かり修理を申し入れたのですが、立会時に指摘しなかったのだから、責任は当方にあるということになってしまいました。幸い、漏れは自分で修理できる程度の簡単なものだったので費用的に問題はありませんでしたが、アメリカと日本の習慣、やり方の違いを最初に痛感したものです。

 家賃の更新時には、大家から不動産業者を通さないで契約したいとの申し出を受けることがあります。私の場合には、よい大家に巡り合えたのでこのような申し出を受入れて当事者同志で契約更改をしました。大家は不動産業者を通すと1か月分の家賃に相当する手数料を取られるので直接の契約更改を望むのです。

 普通借家する場合には不動産屋に頼んで家を探してもらいます。契約が成立したときの手数料は以前は大家が支払うのが普通でしたが、最近では家を借りる人間の方が支払う場合が多くなりました。また、セキュリティデポジットと言って家を出るときの修理費などとして預けるお金が必要で、これは大体毎月の借家料の1.5か月分位となります。家を出るとき、特に修理するものがなければそのまま返ってくるお金ですが期待はできません。いい大家に当たることを期待するのみです。

 契約時の段階で、契約後1年未満でいつでも退去できるようにする契約は難しくなります。最低1年は居てくれというのが基本です。契約更改時の延長は半年単位などでもできるようです。

引越し  日本人がアメリカに住むときには借家の場合が多いと思われます。借家につきものの引っ越しがらみでいろんな経験をしましたので書いてみます。

 通常の借家契約では、会社命令で日本に帰国するなどの場合、3か月前に言えばいつでも解約できるようになっている場合が多いと思います。これは日本人にとっては大変便利な契約であるわけです。一方で、大家側の理由で退去を求められる場合ももちろんありますが、この場合も通常3か月以内に退去されられます。

 アメリカでは転居は極めて頻繁で日本人には全く理解しがたい世界です。例えば30軒ほどの同じ部落の中で1年に3軒も5軒もの家が売りにでます。家を買おうと思うならいつでもどこでも簡単に手に入ります。お金があればの話ですが。しかし、借家の数は極めて少なく借家探しは大変な状況です。

 一軒家を探そうとしてもなかなかありません。売りに出していた家がどうしても売れなかったような場合、家の所有者がレントにだす場合もありますが、こんな場合は多分それほどいい家ではないでしょう。

 家を売る場合は、不動産会社が販売するのが普通です。このときは3ヶ月の間、売れるまで何度でもオープンハウスという行事を行います。これは、その家を購入しようかと考えている人たちが家の内部の調べにくる見学会のことです。私の経験では、借りていた家が売れるまでに毎週オープンハウスが繰り返され、結局6回もありました。毎回、数十組の家族がずかずかと土足で家の中に入り、ドア、窓、カーテン、水道、電気、備え付けの家具の状態など勝手に操作し、汚して帰ります。

 借家人は、家の鍵を不動産会社の人間にに預ける義務があり、借家人が留守中でも勝手に入りこんで見ていきます。彼らは出ていくとき家の戸締まりを忘れて帰ってしまう場合も頻繁ですし、電灯のたぐいはすべて点灯したままで出ていってしまうありさまです。時には盗難もあるとのことで借家人は大変緊張しますし神経を擦り減らします。正直な気持ち、とにかく早く売れてくれと祈るばかりです。

 家を転居するとなると、郵便の受け取りに関する変更が不可欠です。郵便局に行くと移動者(Mover)用の申請用紙が備えられています。これをもらってきて手続きしておけば、しばらくの間(1年間くらい)は旧住所に来た郵便を新住所に配達してくれます。いずれにしても住所変更で必要なものが何かというリストをつくる必要があります。下記などがその例となります。

 ・銀行からの通知(銀行で住所変更手続きをする。)
 ・日本の銀行によるお留守番サービス(日本の銀行に申し入れする。)
 ・クレジット会社関係(クレジット会社に申し入れする。)
 ・航空会社のマイレッジサービス関係(航空会社に申し入れする。)
 ・日本大使館届出関係(大使館に手紙を出す。)
 ・AAA申請(これは自動車事故などのときのヘルプ。住所変更しておく。)
 ・自動車免許証変更(できれば変更届けしておく。)